茨城県の木~梅

1966年に茨城県の木として、指定を受けた「梅」。
当然、それなりに梅の実の収穫量が有るのだろうと調べてみてびっくり。
農水省の統計で、令和元年産の梅の実の収穫量は、全国ベースで88,100トン。
内訳で和歌山産が6割強と圧倒的なシェア―を占め、茨城県は第7位の1,160トンと僅か1.3%に過ぎない。その状況ながら県の木として指定された背景には、日本三名園の一つ、水戸の偕楽園で早春に開催される人気の「水戸の梅まつり」が考えられる。
江戸時代(1,842年)徳川斉昭が開園した、この歴史的な景勝地には、約3千本の梅が可憐に咲きそろい、多くの観光客が訪れ梅の香を満喫、中心部に位置する奥御殿・好文亭は、中国の故事に基づく梅の異名が由来との事です。

田舎育ちの私には、店頭で販売されている塩分控えめの梅干しの味には馴染めません。
健康志向の近年は益々塩濃度を低下させ,防腐の為に蜂蜜を添加した様な製品が主流と成っています。
上品な梅干しに馴染めず、塩分多めの(20%)不健康梅干しが大好きな私は、亡母が漬け込んだ梅干しを、長年常用していましたが、いずれは自分で漬けようと、亡母にレシピを箇条書きにして貰っていました。当初は多少の失敗はあったものの、近年は品質も安定した物が出来るように成りました。
最初は自家用だけの漬け込みだったのが、不健康クラブの友人達からの依頼も加わり8㎏の原料梅を漬け込んでいます。添加物は一切使わず、材料は原料梅、ニガリ成分を含む天然塩、甲類焼酎、着色は自家農園で栽培の有機赤紫蘇のみ。

*6月中旬に良く熟した梅を灰汁抜きしてガラス瓶に漬け込む。写真は漬け込んで10日位経過したもので瓶の下部には塩が融けきらずに残っている。 上部には塩もみして灰汁抜きした赤紫蘇。


*7月末の土用干し。晴天が連続するタイミングで3日三晩干す。強い太陽光と、夜間の夜露の繰り返しで熟成が進み、果皮は柔らかく、果肉は種離れよくなります。この期間は夜間の雨が気に成り熟睡できません。


*土用干しが終わると、元の梅酢液の瓶に戻して冷暗所で熟成、大体10月頃から、カドの取れて美味しい塩分が行き渡り、愛情のこもった梅干しの完成となります。

山仲春男


コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA


wp-puzzle.com logo

前の記事

フヨウの帯化

次の記事

ロウバイの実