来シーズン、キアシドクガ発生の予感

最近ハイムでモンシロチョウのような白いものが木々の合間をひらひらと頼りなげに舞っているのをご覧になった方もおられることと思います。2枚目の写真は、3号棟前のハナミズキの枝でそれが産卵しているようです。しかし、これはモンシロチョウではなく、キアシドクガという蛾の一種なのです。

蝶百科図鑑をご覧になった方は、キアシドクガについての情報をお持ちだと思いますが、この蛾はミズキなどの害虫で、新芽が出るころに大発生してあっという間に大木を丸坊主にしてしまい、そこら中に蛹になって張り付きます。そして、ちょうど今頃羽化して、紙吹雪が舞うようにひらひらと舞い始めます。生田緑地も今が最盛期です。すぐ上の写真は、生田緑地で手摺についたたくさんの蛹のうち、一つが羽化したばかりです。下記の蝶図鑑「キアシドクガの季節」もあわせてご覧ください。発生は年一回で、丸坊主にされたミズキもその後再び葉を茂らせますが、発生時には毛虫が苦手な方にとっては大変な困り者だと思います。ただし、名前に毒とついていますが、この毛虫にも成虫にもイラガやチャドクガのような毒はありませんので、その点はご安心を。

ハイムでは外周を含めたくさんのハナミズキが植えられており、このキアシドクガの狙いはこのハナミズキであるかもしれません。ハイムで成虫が飛んでいるのを見たのは今年がはじめてなので、おそらく今年近隣のどこかから(例えば生田緑地あたりから)飛来してきたのではないかと思われます。ともかく、来シーズン以降要注意です。ただ、問題点は駆除のタイミングです。それは、いったん毛虫が発生してからその毛虫を駆除するしか方法はなく、発生前の事前の予防というのは現実的には困難です。これは、サクラにつくアメリカシロヒトリ、アジサイにつくアジサイハバチなどの害虫駆除と同じです。したがって、皆が毛虫に気が付いた時には、残念ながら葉はほぼ被害を受けた後になります(後の祭り)。いったん入り込まれると、撲滅は期待できないでしょう。ある程度の共存?も覚悟せねばならないでしょう。

注)現時点ではキアシドクガは雑草・害虫図鑑には入れておりません。

参考 樹木図鑑 ハナミズキ
蝶図鑑 キアシドクガの季節

 


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