兵庫県が県木(県樹)にクスノキを選定したのは昭和41年のことで同県のホームページによると理由として以下があげられています。
①成長が早く、生命力にあふれた雄大な姿が兵庫県を表すのにふさわしい。
②防音効果があるので街路樹にもよい。
③県内各地にある。
④楠木正成にゆかりがある。
クスノキを県のシンボルとしているのは兵庫以外に、佐賀、熊本、鹿児島の各県があり人気者(樹)。九州の3県はそれぞれのホームページで選定理由をさらりと流しているのに比べて、少々理屈っぽい気がしますが、九州に多い木なので④を追加して無理スジを通したのかも?

暖地の常緑樹であり日本では特に九州に多く、葉が密に茂り都市公害に強いことからよく街路樹として植えられ大木になります。因みに日本で一番太いとされる鹿児島県姶良(あいら)市蒲生町の「蒲生の大楠」(天然記念物)は高さ30m、目の高さの地上1.3mの幹の周長が24.2mというご神木(写真右)で、ハイムの広場・歩道廻りに植えられているクスノキは太いものでも周長1.4~1.5mに過ぎないので一見の価値があるかもしれません。

クスノキの利用は街路樹だけには留まりません:
①防虫剤、カンフル剤として使われる樟脳(しょうのう)は、クスノキの枝、葉を蒸留して作ります。葉を揉んで嗅いでる とほのかに良い香りがしますのでお試しください。
②虫害・腐敗に強く、芳香があり、また加工しやすいことから飛鳥時代(7世紀)では仏像彫刻にはもっぱらクスノキが使われました(その後はヒノキ主流)。因みに、中宮寺の国宝「弥勒菩薩半跏思惟像」はクスノキ製(写真左)。
③古代の丸木船から江戸時代の軍船に至るまで船の材としても重用されています。

「天敵」という言葉はふさわしくないでしょうが、この「病虫害に強く」、「防虫剤の原料」であるクスノキの葉をなんと食用にする昆虫がいます。その名はアオスジアゲハ(写真左下)。春~秋によく見かける機敏に飛ぶ黒地に青い筋が入った美しいアゲハチョウで年に3~4回発生します。ハイムのクスノキの若葉を注意してみると幼虫(写真右下)があちこちに見つかりますが、木を枯らすことはないので殺虫スプレーなどかけずやさしく見守ってやりましょう。

( Masterix )

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